マンションでのトラブルでダントツで多いのが上の階から聞こえてくる子供の声や足音だそうです。
音に関する感覚は人によって違います。
子育てをしている側にとっては当たり前の生活音だとしても、隣人にとっては立派な騒音!
この感覚の違いが、トラブルがなかなか解決しない原因なのかもしれませんね。
「お宅の足音がうるさいです!」「いや、これくらいの音は騒音のうちに入らないでしょう」等という水掛け論になった場合に使えるのが「騒音計」です。
人の認識できる騒音をしっかり数値で表してくれる騒音計ですが、選び方を間違えてしまうと、まったく意味がありません。
この記事では、なぜ騒音計無料レンタルをお勧めしないのか、そして適切な騒音計や測定方法とは何なのかについて解説していきます。
区役所でレンタルできる騒音計の種類と貸し出し期間
現在多くの地方自治体で騒音計を無料でレンタルすることが可能です。
では、どんな種類の騒音計が借りられるのか?
そして、貸出期間は?
これらの詳細は、自治体によって異なりますが、いくつか具体的な例を挙げてみましょう。
東京都板橋区
貸出期間:1週間
騒音計の種類:
騒音計(デジタル表示)NA-24
騒音計(デジタル表示)SDT-8852
騒音計(デジタル表示)NL-22
引用:板橋区HP
東京都大田区
貸出期間:8日間
騒音計の種類:
普通騒音計 (記録機能は付いておりません。)
引用:大田区HP
東京都目黒区
貸出期間:2週間
騒音計の種類:
騒音計は目盛りを読み取る方式のもので、記録はできません。
測定値については、あくまで参考値としてご利用ください。
引用:目黒区HP
東京都世田谷区
貸出期間:2週間
騒音計の種類:
※検定は受けていませんので、測定値はあくまでも参考です。
騒音計
引用:世田谷区HP
上記からわかるように、騒音計の名称を公開していないところの方が多いですね。
また、「検定を受けていないので、測定値はあくまでも参考」という表記が気になります。
実はこの点が「区役所からの無料レンタル騒音計が役に立たない」理由のひとつなんです。
無料レンタル騒音計の「質」が証拠記録には不適切
近隣からの騒音トラブルを解決したくて騒音レベルを測定する場合、測定結果が信用に足るものでなければなりません。
それなのに、「あくまでも参考に測定したい」はないですよね 汗
特に裁判を起こす場合、「検定を受けていない参考値」を提出しても、証拠としては認められません。
じゃあ、一体何のための騒音を測定するんだって話になります。
しかし、
「予算の関係上、無料がいい。
どうしても区役所から騒音計をレンタルして使用したい」という方は、その騒音計に検定合格証明書が付属していることを確認してから借りるようにしてください。
(基本的に自分が居住する区役所・市役所からしか騒音計はレンタルできません。)
「取引・証明に使用する政令で定められた計量器は、計量法に基づく検定を受け、合格したものでなければなりません。」
参照:特定計量器の検定
騒音計の場合、「精密騒音計」および「普通騒音計」は、日本品質保証機構によって検定を受ける必要があります。
検定合格証明書の有効期間は5年間です。
さて、無料レンタルした騒音計を使って計測することをお勧めしない理由がもうひとつあります。
それは・・・
専門家でない人物が信用性ある証拠を作成することは困難
残念ながら、騒音に関するプロでもなく、法的な知識も持っていない一個人が裁判で有効となる証拠を作成するのはかなり難しいのです。
騒音計に検定合格証明書が付いていたとしても、それを素人であるあなたが適切に使いこなせるでしょうか?
おそらく、答えは「いいえ」だと思います。
騒音問題で原告が慰謝料などを勝ち取るのは不可能ではありませんが、簡単ではありません。
時間もお金もかかります。
そんな裁判で確実に勝訴するためには、騒音記録の作成を専門家に任せた方が安全です。
選択肢としては、
- 騒音測定の専門業者
- 騒音問題の経験を積んでいる弁護士
のいずれかです。
まずは無料相談を利用して、業者あるいは弁護士の具体的な経験をしっかり確認することをお勧めします。
まとめ
ただほど高いものはない、ということわざがあります。
一見お得のように思える騒音計の無料レンタルですが、
・無料レンタル騒音計の「質」が証拠記録には不適切である
・専門家でない人物が信用性ある証拠を作成することは困難
というふたつのデメリットがあります。
確実に勝ちたい裁判にこういったリスクを負うことはお勧めできません。
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